

どうやって勉強を進めたらいいのか分からない
簿記を受けると決めたものの、こんな悩みでなかなか勉強が進まないという人もいるのではないでしょうか?
特に簿記2級は範囲も広く、わたし自身も勉強を進めるにあたって合格するまでの間、試行錯誤を繰り返しました。
今回はスクールと独学を両方経験した経験からそれぞれ特徴とメリットとデメリットについてお話ししていきたいと思います。
簿記の勉強方法って?スクールと独学のそれぞれの特徴


簿記の勉強方法にはスクール通う方法と独学で学ぶ方法の大きく2つに分かれます。
①スクール
◆基礎講座
◆総まとめ
◆演習&模擬試験
②独学
◆テキストを1周する
◆問題集を2〜3周する
◆苦手な問題の解き直し
スクールの学習の進め方
スクールについてはわたしが通っていた「資格の大原」での内容がもとに大手のスクールで実施されている内容をご紹介します。
基礎講義
商業簿記と工業簿記を両方合わせて70〜80時間ほど基礎講義を受講します。
1日約2時間半、土日集中コースだと1日5時間ほどの講義で、大体3〜4ヶ月ほどかけて勉強していきます。
総まとめ
基礎で学んだことをもとに問題を解くためのテクニックを学習します。
簿記2級は基礎講義の内容だけでは試験問題を解くことは難しく、ここでやっと本番レベルの知識を身につけていくことになります。
演習&模擬試験
演習や模擬試験が8回ほど実施されます。
演習として練習問題を解いてから模擬試験に移ることもあれば、全て本番と同じ90分で問題を解く模擬試験が実施されているケースもあります。
また大原では本番(統一試験)の一週間前に試験時間と同時刻に行われる模擬試験があり、より本番に近い体験をすることができました。
独学の学習の進め方
細かな進め方は人それぞれなので、こちらでは独学の大まかな流れをご紹介します。
テキストを1周する
まずはテキストを一周します。
最初は分からないところや細かな論点は飛ばしても構いません。
ここで全体の概要とどれくらいの量を勉強するのかを把握します。
問題集を2〜3周する
テキストの内容が大体理解できたら、いよいよ問題集を解いていきます。
と言っても、テキストで学んだことだけでは解けない問題も多く最初は戸惑うかもしれません…
しかし問題集を解きながら出題傾向を知り、理解できていない論点を洗い出していきます。
できなかった問題はチェックをして、後で解き直しをします。
苦手な問題の解き直し
苦手と感じている論点は試験で満点を取ることは難しいかもしれませんが、考え方やポイントを抑えることで部分点を狙うことができます。
全く分からないけど出ないことを願う…!、というような試験ガチャにかけると合格まで遠回りになってしまいます。
最近ではYouTubeでも分かりやすい動画が出ているので、問題の解説だけで理解できないときは違った視点の説明を参考にするのもおすすめです。
スクールvs独学どっちがいいの?メリットとデメリット


ここからはスクールと独学を両方を経験して感じたメリットとデメリットについてお話していきます。
スクールの「メリット」と「デメリット」



まずはスクールのメリットについてです
・プロの講師に直接質問ができる
・本番に近い環境で模擬試験を解くことができる
・自習室がある
プロの講師に直接質問ができる
分からない論点を直接講師に質問できるのはスクールならではのメリットです。
その日の授業で分からなかったことをその場で解決できるので、次への学習がスムーズに進みます。
ただし必ずしも相性の合う講師に出会えるとは限らないのでその点には注意が必要です。
わたしの場合は最初の講師の方の教え方がなかなかピンとこなくて質問しても解決しないこともありました…
可能であればスクールを決める前にどんな先生がいるかやそのスクールの学習の進め方が自分に合っているかどうかを体験してみるといいでしょう。
本番に近い環境で模擬試験を解くことができる
スクールでは本番を想定した模擬試験が行われます。
統一試験は2022年度で最後となり徐々にネット試験へと移行していますが、周りに人がいる緊張感のある本番に近い環境で予想問題を解くことができるのはとても貴重な機会です。
また本番の試験は70点合格の絶対評価ではありますが、わたしが通っていた大原では問題の平均点を教えてくれていたので自分が今どれくらいのレベルなのかを客観的に知ることもできました。
点数が取れなくても自分の理解度を知ることで、本番までの過ごし方を冷静に考えることができたのはとても良かったです。
自習室がある
日常的に自習室があるスクールもありますが、特に試験の直前は受講生に向けて多くのスクールが自習室を開放しています。
家だとなかなか集中できないという人にも冷暖房完備の静かな学習室で環境が整っているので、有効に活用すると勉強も捗るって良いかと思います。



しかしスクールにはこんなデメリットもありました…
・費用負担が大きい
・周りと同じペースで学習を進めなくてはいけない
費用の負担が大きい
基礎から通学で受講すると安いスクールでも6万円ほどはかかってしまいます。
またスクールは首都圏に集中していることが多く、住んでいる場所によってはさらに交通費がのしかかることもあります。
ある程度まとまった出費になることを覚悟しなくてはいけません。
周りと同じペースで学習が進めなくてはいけない
スクールに行くとみんなと同じペースで学習が進むので自分が理解している内容にも時間を割かれてしまうことがあります。
試験範囲の内容を概ね理解していて苦手なところだけを追求したい人にとっては、無駄なお金と時間にを費やすことになってしまうかもしれません。
基礎学習が終わっている段階であれば、自分で学習計画を立てて集中的に勉強した方が効率的です。
独学の「メリット」と「デメリット」



次に独学のメリットについてお話しします
・費用の負担が少ない
・時間や場所にとらわれずに学習できる
・自分で学習計画を立てることができる
費用の負担が少ない
独学で必要になる費用はテキスト代のみです。
多少高いテキストと問題集を選んだとしても大体1万円以内で収まります。
自宅で学習できれば交通費も必要ないので、まとまったお金が必要になるスクールと比べても大きなメリットとなります。
時間や場所にとらわれずに学習できる
仕事帰りにスクールに通っていたときは疲れていてなかなか頭に入ってきませんでしたが、独学に切り替えてからは朝の勉強を習慣づけることで勉強効率がアップしました!
人それぞれ勉強がはかどりやすい時間はあると思いますが、独学であれば自分の調子がいい時に勉強を進めることができるので効率的です。
また家だと進まないときにカフェに行って勉強するなど、環境を変えることで集中できたこともあったので場所を縛られずに勉強できたのも独学をしてとても良かった点です。
自分で学習計画を立てることができる
自分で学習計画を立てるので仕事が忙しい時や予定が入っている時は勉強量を加減し、その分空いている時に進めるなど自分のスケジュールに合わせて勉強することができます。
仕事やプライベートとの両立がしやすい学習方法です。



独学にはこんなデメリットも…
・モチベーション維持が難しい
・自分で学習計画を立てなくてはいけない
モチベーション維持が難しい
分からないことがあってつまづいたり、不合格になった後は勉強が滞りがちになります。
分からないことは自分で調べなくてはいけないので、うまく調べられないとそこで止まってしまいます。
上手く調べられるかも独学で学習ができるかどうかに大きく関わります。
自分で学習計画を立てなくてはいけない
学習計画を自分で立てられることはメリットとしてもお伝えしましたが、人によってはデメリットにもなります。
試験日から逆算していつまでにどの範囲をこなさなければいけないのかを自分で考えなければいけません。
試験範囲の中にはこみ入った論点もあり想定以上に時間がかかってしまうこともあるので、ある程度時間に余裕をもって計画を立てる方が安心です。
時間に余裕がないという人や計画を立てるのが苦手な人にとっては計画的に勉強ができるスクールを検討するのもいいかもしれません。
まとめ:自分に合った勉強方法を見つけましょう
簿記の勉強方法を調べていると、



独学で受かりました!
という人もいれば、通学していた人は



簿記はスクールで勉強しましょう
と言っている人もいます。
どちらか一方が優れているということはなく、それぞれのメリットがあるのでご自身の性格や環境にあった勉強方法を選んでみてください。
皆さまの合格を心よりお祈りしております♪