まずはじめに、私は病院で「摂食障害」という診断を受けたことはありません。
あくまで自分で感じた体調の変化から「摂食障害かも」と思ったに過ぎません。
病院で診断を受けたわけではないので少し迷いはありましたが、「摂食障害かも」と不安な気持ちの人に寄り添えたり、「大切な人がそばで苦しんでいる」という人の助けとなることができればと思い、私の体験を共有することにしました。
医療的に正しいことは言えませんが、私が摂食障害のような症状をどのような過程で乗り越えたのかをお話ししていきます。
最後まで読んでいただけたら嬉しいですが、少しでも辛いと感じたらページを閉じて休んでくださいね。
摂食障害気味になってしまったワケ
ちょっとした生活習慣のズレ
症状が出始めたのは19歳のころ。
アルバイトで帰宅が遅くなり、終電で帰ることもしばしば‥
夜遅くに食べて太るのやだな‥
そんな軽い気持ちから食事を抜くようになってしまい、だんだんと食が細くなっていきました。
そんな生活が約一年間続き、気がつくと体重は30kg台に‥
元々あった体重からは15kgほど痩せてしまっていました。
18〜25が正常な値とされるBMIは15と低い値まで下がり、生理も止まってしました。
冬場になるとは電車の座席の足元暖房があるところにいないと、寒くて立っていることもできない状態でした。
専門病院に行かなかった
変だなと思った時、精神科や心療内科には行きませんでした。
生理がこない状態が続いたので、母が婦人科に連れて行ってくれたことはありましたが、そこでご飯が食べられない症状を話すことができず、婦人科の治療をするのみとなりました。
食事ができないことを話すのは恥ずかしい‥
私も母も食事ができないことを相談をするのが恥ずかしいことのように思っていたんだと思います。
摂食障害は過食嘔吐のイメージが強かったのですが、摂食障害とは必要な食事の量をとらずにひどく痩せていく病気のことをいいます。
風邪を引いた時に病院に行くのと同じように、専門医を頼って治療するのが一早い解決に繋がると思います。
本気で「治したい」と思った時
私が幸運だったのは自分で「治したい」と思うことができたことだと思います。
大学時代はほとんど人付き合いをほとんどせず、家族以外と一緒に食事をすることはなかったのですが、社会人になって待っていたのはランチの時間。
先輩や同僚と食事をする時、
食べられない‥
思いっきりお腹を空かせたはずなのに、頑張っても半分も食べられない。
さらに3年間ほとんど食べていなかった栄養不足の体は、少しの食事で必要以上に吸収し太っていく‥。
せっかくもらった制服もキツくなる。
必死に就活して入社した会社、かなった希望の配属先。
このままじゃここで働けなくなるのかも、そう思った時に初めて本気で「治したい」と思うことができました。
回復に繋がったのは「運動」
エステに行って大失敗
食事やダイエットについて色々と調べている中で一番最初に目に止まったのは、初回数千円で体験できる痩身エステでした。
できることはなんでもやってみたい
と、藁にもすがる思いで予約。
しかしエステが本来どれぐらいの金額のものなのかも分からないまま体験に行ってしまい、帰り際には当時の収入に見合わないローンを組まされていまいました‥
何度か施術を受けましたがあまり効果はなく、さらにローンを組んだことが母にバレて大目玉‥
結局途中で解約することになりました。
しかしそこで一つだけ良かったことは、内臓が上手く働いていないことに気がつけたこと。
エステで内臓の動きを測ってもらった時、計測器の針がほとんど振れず、代謝するための臓器のほとんど動いていないということでした。
長い間普通の食事を取れなかった私は、内臓の動きが鈍くなってしまい、代謝が上がらず思うように痩せることができなかったようです。
食事を取らないことで、逆に痩せづらくなる‥
そう気が付き、食事をとって代謝を促せる体を作りたいと思い、今度はジムに行くことにしました。
苦手意識のあった運動が「好き」に‥
ジムって辛そう‥
元々私は運動に苦手意識があったのですが、私が通っていたジムは初心者から上級者まで老若男女が楽しめるようさまざまなレッスンが用意されていたので、運動経験がほとんどない私でも自分に合ったレッスンで楽しむことができました。
食事はお腹が空いたタイミングで取るにして、通い始めて半年〜1年ほどかけて徐々に元の体に戻っていくことを実感することができました。
体の調子を戻すために入会したジムですが、体調が良くなった後も暫く継続し、ジムを退会した後はランニングを趣味としてマラソン大会に参加するなど、すっかり運動をすることが好きになりました。
運動することでストレス解消もできた
よく言われていることではありますが、運動することでストレス解消することができます。
運動している間は、食事のことを忘れることができました!
夢中になっていることがあると、ストレスになっていた食事のことを考えることがないので、楽しく時間を過ごせました。
また疲れている体を過度に体を動かしすぎるのは良くなりのですが、適度に運動することで睡眠の質を上げることもできたように思います。
心身ともにバランスの取れた時間を過ごすことができました。
「変だな」と思ったら病院へ‥
摂食障害で医療機関を受診する人は年間22万人にのぼると推計されています。
また若い女性に多いとされていますが、男性が発症することがあったり、最近では子どもの患者が増えたと言う調査結果もあります。
「病気だと診断されることが怖い」
「病院に行ったら太ってしまうのではないか」
そんなふうに思う人もいるかもしれません。
しかし摂食障害気味だった私が今思うのは、誰かと一緒に治療することができれば、もっと早く治すことができたのではないかと思っています。
病気だと診断されることに怖さを感じでいましたが、病気だと分かった方が一人で抱え込むことなく早く楽になれたような気もします。
病院に行くほどの症状なのかな
近くに専門病院がない
そんな方には「摂食障害相談ほっとライン」と言う電話相談窓口もあります。
本人だけではなく、ご家族からのご相談にも対応しているので、身近で摂食障害のような症状がある人がいる人は利用してみてください。